忘却の整理学

797 views 自己啓発
・メモをとった話は結局、聴いたことにならないのだ、ということに気づかないのは問題である。忠実にメモしたつもりでも、話半分も書きとれないし、文字を書くのに気をとられているから、話は頭を素通り。あとには何も残らない。
・記憶はなにもかもすべて覚えようとする。それに対して、忘却は、成功したところ、よいところだけをのこし、よくないところ、失敗したことが、後に尾をひいて繰り返されないように、取り払ってくれるのである。
・時間をかけるのは、忘却の働きを促すということである。忘却は不要、不純、よけいなものを洗い落として、純化、昇華させるかけがえのない作用をもっている。
・忘れる時間がないといけない。レクリエーションというのも、もとは、そういう積極的作用をもった休憩、停止ということである。頭を使いっぱなしにして、休ませてやらないと、あとから新しいことを吸収することができなくなってしまう。
・知識があれば思考で苦労することがない。思考の肩代わりをする知識が多くなればなるほど思考は少なくてすめ道理になる。その結果、ものを多く知っている人は一般に思考力がうまく発達しないという困ったことがおこる。
・記憶する能力ももちろん大切であるが、忘却はそれに劣らぬ良いはたらきをもっていることを認める必要がある。さらに、よりよく記憶し、賢く記憶するには、忘却の力を借りることが不可欠である、というところまで、踏み込んで考える必要がある。
・猛烈な勉強をする人、超多忙、たくさんのことを頭に入れる必要のある人は、それに見合うくらいに忘却力を強化し、よく忘れられるように努力をしないと、精神な健康と活動は期待できない。
・忘却は力である。忘却力は破壊的ではなく、記憶力を支えて創造的なはたらきをもっている。
・忘却は困ったことではない。それどころか記憶と同じくらいに大切な心的活動である。両者は、対立関係にあるのでなくて、セットとして、共同のはたらくをしていると考えるべきである。
・知識は利用されることを待っているのであって、それだけで、思考、創造をおけす力をもっていない、むしろ、そのままでは自由な思考な妨げになるおそれは十分である。
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